郷土力を生かす旅館づくり

郷土力が地域資産の循環へ

私の考える旅館づくりは、風土を地においた商環境づくりです。自然の立地を生かすことはもちろん、その地域の歴史、民族性、言葉、文化、工芸、そして食を生かしてこそ、独自な旅館が生まれ地域の観光活性の役割を果たすものと考えています。旅館がもたらす地域貢献とは雇用はもちろんのこと、地域の持つ資産の循環です。これまで手がけてきた旅館は、地域の新しい価値を見出すものとなったと思います。

コンセプトを全てに通すこと

旅館づくりは、事業計画にのっとった企画から始まり、コンセプトつくり、ネーミング、ブランドイメージ、そして設計、各所の意匠デザイン、そのコスト計算、サービス、オペレーション、料理、備品や制服に至るまで実に多種多用な範囲にまで及んでいきます。これらを全てコンセプトに沿うものへと思いバランスをとりながら統一 していきます。

稼げる旅館が地域をつくる

これまで手がけた旅館全てが、稼働率85~90パーセントを確保した運営となっています。「郷土力」の最初の実践の旅館となった北海道阿寒湖の「鄙の座」は、アイヌコタンのある地域としてアイヌ文化を取り入れ、2007年JTBサービス最優秀旅館ホテル賞、北方民族とオホーツク文化をコンセプトとした網走湖「北 天の丘」は、2008年JTBサービス最優秀旅館ホテル賞、水の癒し力をコンセプトにした支笏湖「水の謌」は、2010年JTBサービス最優秀旅館ホテル賞を獲得しました。九州大分県の別府「花べっぷ」では、2015年300件ある旅館の中でトリップアドバイザーが選ぶ旅館の2位となるなど、いずれも地域に新しい価値を与える「郷土力」推進の旅館となり、地域活性化に役立っています。

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